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MSV 1/144 ザク・デザートタイプ ジオラマのこと 6 [MSV 1/144 ザク・デザートタイプ]

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ジオラマボックスの作成

今回のボックスジオラマにおいて、肝は砂煙の表現としていましたが、
実はそれに伴っていろいろな問題点がありました。
構造を検討した結果、3枚の透明プラ板をボックスの中に仕込むことによって砂煙を表現することにしたのですが、
地面と側面との境界線をどうするかという課題です。
手品にもネタが必ずありますが、ネタがあるならそれをなるべくばれない様にしたいものです。
せっかく砂煙を描いてみたのに、くっきり「描いた板置いてます!」と見えてしまうのはがっくしくるのであろうと。

でこちらが3枚の透明プラ板です。
1枚目は一番手前。上半身のみのザクに対して両脇に砂煙が出ている様子をエアブラシで表現しました。
この砂煙もいろいろパッケージと比べて試してみたのですが、もくもくという感じよりドバーッと出る感じで描いてみました。

IMG_07131.jpg 

写真では見えにくいかもしれませんが、濃い塗料をエアブラシで吹き付けてあります。粒子を粗くすることで砂粒を再現しています。 エア圧は強めのほうがムラになってよい感じでした。2枚目は真ん中のザクについて、これも両脇にドバーッと描いたのと、今回綿などで行わなかった一番したかったこと、パッケージアートではマシンガンから砂が滴り落ちているのですね。これを描いて表現しました。エアブラシと筆塗りを組み合わせています。

IMG_07141.jpg 

3枚目も一番遠景ということでバランスを見ながら、背面のザクから滴り落ちる砂を描いて表現です。
一番奥には隠し味の61式戦車がいるので、これが見えにくくならないよう配慮しました。

IMG_07151.jpg 

これらをつど確認できる、ジオラマとして3体のレイアウト、一方方向からしか見ないのでその配置、アングルの微調整に、
ボックスとジオラマ本体は固定しない方向で考えたかったのです。
つまりボックスとベースは取り出し式にしつつ透明プラ版を設置できる構造にしなくてはなりません。

ここに考える時間を割き、写真が残っていないのですが2つばかり試作品を作ってあーでもないこーでもない結果を経て、
最終的に以下の課題を解決できる構造にたどり着きました。

課題1 ボックスとジオラマベースを取り外し可能にする
課題2 ボックスとジオラマベースに違和感なく透明プラ板を配置できる
課題3 設置した透明プラ板を目立たなくする

透明プラ版をジオラマベースに対し垂直に設置することを可能にする構造として、
正面から引き出せる構造を採用。

ホームセンターでMDF板というものを購入し、箱組みをした中にベースを配置できるようケタを作ります。

IMG_07181.jpg

今回のボックスでも、また他のジオラマでも重要なことがあります。
それは小さく縮尺された模型を人が見るとき、人はそれを見上げるように見る習性があるということです。
たとえば1/144のジオラマなら、自分も1/144になったつもりでついつい見上げるように鑑賞しようとします。
なのでなるべく見上げるアングルに耐えられる構造とレイアウトにしなくてはなりません。
自分の作ろうとするジオラマのサイズ設定に上記をどう加味するかもジオラマのひとつのコツとなるのではないかと思います。

シャドーボックス自体、見るアングルを限定させて狙ったレイアウトを見せる効果があるのですけどね。 

今回、正面にはいわゆる「覗き枠」を作ることにしました。この覗き枠によって視界を制限し、ボックスと透明プラ板の境界線を見えにくくするためです。

IMG_07201.jpg
今回の覗き枠は簡単に取り外しが可能なように四隅に金属片を貼り付けボックス本体に仕込む磁石で固定できるようにしました。

IMG_07211.jpg 

また覗き窓字体は中央に切抜きを行っており、一応光の反射を考えて裏面はシルバーで塗ってあります。

でもって側面板には透明プラ板を上から差し込んで固定できるようにスリットを設けます。

今回は一枚の板にスチロール製のハレパネを貼り付ける形で作成しました。
手軽にカッターで切り取ることができ、彩色もできるのでよい選択だったかと。

IMG_07171.jpg 

背面も同様にハレパネを貼り付け彩色してあります。

ハレパネには絵の具で情景の夕暮れ時のようなニュアンスを再現してみました。
絵の具なんて使うのは中学生以来か?などと思いつつ雰囲気で描いてみたら意外といい感じになったので十分かと思います。

これらを組み合わせることで、覗き板から見て側面や地表との境界線がほとんど目立たなくなることに成功しました。それまでの試行錯誤は多々ありましたが、実際にレイアウトしながらでないと発見できなったことも多々あり、事前のプランニングも重要ですが、いわゆる現物あわせの手間を惜しまず手を動かすことの重要性は大変でもあり楽しみでもあることを実感しました。 

ボックスの外側には色を直接塗ろうかと思ったのですが、ふとホームセンターで見つけたシート状の壁紙があったので、
そちらの黒を貼り付けました。手軽に貼れるのでオススメです。

IMG_07191.jpg 

そんなこんなで悪戦苦闘しつつもボックスが完成。ザクを配置した最終形が脳内に見えてきたとき、もうひとつ後回しにしていた懸念に手をつけなくてはとまたもや悩むのでした。

続く。

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コメント 2

ぽ村

かなり苦心したんですなぁ・・・

いまどき手軽にCGで・・・という人も多いので、この苦労はすごいなぁと思います

覗き枠は良いアイディアですね~
パッケージアートを意識して、穴の周りに元のプラモの箱の切り抜きを・・・ってサイズとか難しいかw;
by ぽ村 (2014-07-17 15:05) 

しょういちろう

>ぽ村さん
コメントありがとうございます!
現物あわせがやはり苦労しました。ボツになった外箱が2つありました。
外箱をプラモの箱風にするというアイデア実はありまして、外装が白ベースだと変にならないかという不安がありつつ、でも表面だけ着せ替えできるようにともマグネット式にしてあるのはそれもあったためです。
でもおっしゃるとおりサイズのフィット感がいまいちわからず手付かずです・・・
by しょういちろう (2014-07-18 11:34) 

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